2014年09月05日

時代は変わるぜ!

TV時代は終わったなあ・・・・
Youtubeの繁栄もいつまで続くのか・・・・
時代は変わっているぜ!
posted by tsサイモン at 23:57| Comment(0) | 管理人のひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月22日

6月22日 謎のニューヨーカー、はたしてその実態は?

当ブログ始まって以来の長文となったGRAND FINALEレビュー前編をアップし終えて、疲れた!
第一部では、阿智湯烈太をボケキャラ一辺倒にしてしまい、後から読み返してみると、いじられまくる烈太が少し可哀想でした。アーチーファンの皆様、すみませんでした。
筋書きを考えずに出たとこ勝負でやってるので、結果イージーな下ネタに走ってしまいました。すみませんでした。
私の馬鹿は死んでも治りません。すみませんでした。

そんな馬鹿な私をプチ喜びさせた情報。記事を書くために調べているうちに、フレディ・マーキュリーの誕生日が私と一日違いなことに気がついた。偉大なアーティストと誕生日が隣り合わせっていうことで、私も少しだけ偉大になったような気がする。

馬鹿ですみませんでした!

ていうか、「少しだけ偉大」て言葉遣いがおかしいだろ!

と突っ込ませてしまい、すみませんでした!

お詫びに、もうひとつプチ情報を。
今週金曜日の夜10時からJ-WAVEでオンエアの「RADIO×SPIDER」という二時間番組に、アメリカン・アイドル視聴者にお馴染みのDJ KAORIが出演します。私たちは"ずっこけKAORI"しか知りませんが、マイスペースのオジーさんによると「女性DJのカリスマ」なのだそうです。それが本当かどうか知りたい方は、番組をチェック!また、マイスペースユーザーや番組視聴者からの質問を受けつけると思うので、興味のある方はぜひ
「本当はどこに住んでるんですか?」
「実はトットちゃんと呼ばれてませんか?」
等、いろんな質問をされてみては?Yeaaaaaaah!

最後に、私が今読んでいる本。
先週末アマゾンから届いた二冊。


過ぎ去った過去に想いをはせてます。そして今の自分を省みてます。清志郎のように、がんばれがんばれ!

読んでくれてどうもありがとうございます!
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posted by tsサイモン at 21:17| Comment(4) | TrackBack(0) | ダラダラ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月21日

シーズン8 #40 「Week 19 GRAND FINALE」レビュー前編〜第一部:喫茶デヴィッド・クック、第二部:アダム・ランバート

今日はついにグランド・フィナーレ。中継会場のノキア・シアターは華やかにお祭り騒ぎ。日本版アメリカン・アイドルでも、いつものDJ KAORIに加えてブラザー・コーン加勢の特別構成。
ならば、この「アメリカン・アイドルについてダラダラ語ろうか」も特別構成でお送りしようと思う。ということで全三部からなる本日の番組レビュー。まず第一部は、喫茶デヴィッド・クックから半生中継でお伝えする。それではデヴィッド九津区と手伊江須左衛門さん、どうぞ!

第一部 喫茶デヴィッド・クック

「クッククックー、クッククックー、青いとーりー」



「ダンナ、またやってるんですか!しかも歌謡曲のビデオなんか貼って!」
「何言ってんだよ九津区?このブログは「中三トリオについてダラダラ語ろうか」だろ?」
「違いますよ。アメリカン・アイドルについて語るんです。しかも本年度2009年のAmerican Idol優勝者が決定するグランド・フィナーレです。」
「おっ、この番組まだやってたのか。俺は4年前のシーズン5以来見てないぜ。わはは。」
「今年のシーズン8は、シーズン5に勝るとも劣らない盛り上がりぶりなんですよ。とにかく見てみましょう。」
そして九津区は愛用の80年式ベータマックスのビデオ再生ボタンを押した。年代物のせいか、モーターの回転音がやたら大きい。
「九津区・・・・うるさいよ・・・・ビデオ買い換えようよ」
「tsサイモンさんなんかビデオが壊れて使えないんですから、私のは動くだけでも十分ありがたいんです。さあ、始まりますよ。」
煩わしいモーター音を打ち消すように軽快なテーマ音楽が流れた後、画面は大観衆で熱気に溢れるノキア・シアターを映し出した。その後、今シーズンのTOP2であるアダム・ランバートとクリス・アレンが紹介された。さらにそれぞれの地元で盛りあがっている応援風景が中継されたのだが、どちらのシーンでも九津区は早送りボタンを押していた。
「おい九津区、なんで飛ばすんだよ!」
「私はもう見ましたから。それに特に語るようなところがないんですよ。シーズン7のカーリー・スミッソンがサンディエゴのレポーターをやっていて、なんかなあ・・・・くらいでしょうか。」
「わかった。おまえに任せるよ。」
「了解です。では、以下見所だけをピックアップしていきましょう。」

TOP13パフォーマンス 「So What」
「おい九津区、ずいぶんとポップな曲じゃないか。こんな曲あったか?」
「ピンクの去年のヒット曲ですよ。」
「あっ、それ聴いたことある。でも、こんな曲だったっけ?デジタルビートをガンガンに利かせた如何にも今様なナンバーだったぞ。」
「曲はアレンジで変わりますからねえ。メロディー本来の良さを生かす料理法はAIならではですね。」
デヴィッド・クック「Permanent」
「九津区、おまえが料理法という言葉を持ち出した途端にクックさんが登場したぞ。」
「ダンナ、もうやらないでくださいよ」
「クッククックー、クッククックー」
「静かにしてください。歌が始まりますよ!」

約3分後・・・・
「すごく切々としていたな・・・・込み上げる悲しみを必死に抑えながら、しかし最後に爆発してしまう・・・・そんな感じがしたよ」
「この二週間ほど前に、長年闘病中だったクックのお兄さんが亡くなられたばかりなんです。だからとても唄えるような精神状態ではなかった筈なんですよ。しかもクックは大のお兄さん思いで・・・・」
「そうか・・・・ときどき音程がシャープしていたのも、感極まっていたせいか・・・・そんな些細な粗がどうでもよくなるような、心が振るわされるパフォーマンスだった。そしてクックのお兄さんに・・・・合掌。」
「ダンナ・・・・一杯サービスしますよ」
ゴールデン・アイドル賞をニック・ミッチェル(ノーマン)に贈呈
「おっ、AI恒例の変な人大集合だな・・・・と思ったら、このニックていうオッサン、妙に唄がうまいぞ」
「真面目に唄えばそれなりにやれそうなんですけど、どうしてもギャグに走ってしまうんですよね。そこがクレイジーで、私はけっこう好きですね。」
「そうだな。ニックには確かな芸がある。その他大勢のただの変な奴らでは、とても太刀打ちできんよ。受賞はニック以外に考えられんな」
リル・ラウンズ&クイーン・ラティファ 「Cue The Rain」
「このリルっておねえちゃん、凄くいいな。相当上の方まで勝ち抜いたんじゃないのか?」
「うーん、イマイチでしたね。TOP7で止まってしまいましたから。」
「そんなもんかい。おかしいな。心地良い声していて、歌唱力抜群じゃないか。ビートに対して微妙に後打ち気味なのも、ソウルシンガーはわざとよくやるからな。かっこいいぜ」
「コンペティションを戦っていた時よりも、全然調子がいいみたいですね。のびのびと気持ちよさそうに唄ってるように見えます。当時とは全く違いますねえ。」
「もしかして本戦中は、サイモンとやらに相当こっぴどくやり込められたのかい?」
「サイモンだけでなくて、他の審査員達からもかなり厳しい言葉を浴びてましたねえ。実際に音が外れたり、タイミングが狂ったり、発声が乱れたり、ボロボロでしたね。毎回のように「選曲ミスだ」と指摘されて、それで毎週考えに考え抜いて臨んで、やっぱり「選曲ミス」と言われてしまって、そんな事が続いた末ついには半ば切れてしまったり・・・・なんてシーンもありました」
「追い詰められてパニクって、何がなんだかわからなくなってしまっていたんでないかい?」
「そういうことだったのだと思います。元々は優勝候補の一角と目されていて、本戦突入直後のTOP36あたりでは、素晴らしい歌声を披露していましたから。今日のリルはその頃に戻ったというか、成長ぶんもあるだろうしその頃よりもよくなったかもしれないですね。」
「戦いから外れていた間にリフレッシュして本戦中のプレッシャーからも開放されて、今はすっかり自分を取り戻したんだろうな」
アヌープ&アレクシス&ジェイソン・ムラーズ 「I'm Yours」
「おっ、俺の好きな曲だ。しかしジェイソンに絡んでいるインド系青年と金髪のおねえちゃんの唄が貧弱だぞ。」
「アヌープとアレクシスですか。本戦ではなかなか好勝負したんですけどね。特にアヌープは。静かなバラードが得意で、独特の味のある歌を唄ってました。」
「じゃあ、この曲はアヌープにとってテンポが速すぎるっていうことなのか?」
「そんなことはないと思うんですがねえ。気楽に唄いすぎるというか、気合が入ってないというか、そういうふうに感じてしまいますね。」
「じゃあプレッシャーが抜けて本領を発揮していたさっきのリルちゃんとは、正反対なのかな?」
「そうかもしれませんねえ。だってアヌープはもっともっと唄えますから。」
「で、金髪のおねえちゃんの方はどうなんだ?こんなもんなのか?」
「アレクシスの場合は、逆に曲調が優しすぎて彼女の良さが出てないんでしょうかねえ。脱落したTOP11のパフォーマンスでも、「ジョリーン」をバラード仕立てで唄ってひとつもいい所なしでしたからね。もっとロック調のアレンジで鋭いタッチで唄わないと、良さの出ないシンガーなのかもしれません・・・・でも、それにしても落差が激しすぎますけどね。結構応援していたシンガーなので、残念です。」
クリス&キース・アーバン 「Kiss A Girl」
「もうすっかりベテランとなったキース・アーバンのいぶし銀のヴォーカル・パフォーマンスと真っ向から張り合っているこの若者、いい感じじゃないか。ブライトな声がすごく魅力的だぞ。」
「彼が今シーズンTOP2のうちのひとり、クリス・アレンですよ。もともとポップなこの曲を、ますますわかりやすくキャッチーに聴かせてしまう天性の心地よい声とセンスには、いつも感心してしまいます。」
「”適度に違う声質”というか、二人の声が反発することなく同化しすぎるでもなく、それぞれの声が自己主張をしながら調度いい感じで混ざり合っている。ユニゾンで同じラインを唄った時に、それをはっきり感じたよ。」
5Girls&ファギー 「Glamorous」「Big Girls Don't Cry」
「ファギーってメチャクチャかっこいいおねえちゃんだったけど、しばらく見ない間にずいぶん老けたな」
「彼女も三十代半ばですからねえ。むしろ今まで若く見えすぎたような感じもしました。」
「パフォーマンスはいかにも大スターの余興って感じで力抜けすぎだなあ。その一方で、コンテスタンツの女性陣にとっては格好のアピールのチャンスなんだから、もっと気張るべきだろ?なのに、なんなんだこの淡白でやる気の無さそうな唄は。特に一人目にソロを取った右腕刺青のブロンドはひどいぞ。適当にもほどがある。」
「ミーガンですか。たしかに彼女は今シーズンのTOP13の中で最もやる気のなかったコンテスタンツでした。TOP9で脱落するまでの間、全くといっていいほど進歩も成長も感じられませんでしたからね。」
「普通におねえちゃんがカラオケやってるようにしか聴こえないぞ。これはサイモンから相当叩かれたんだろ?」
「初めの頃は、他のコンテスタンツ以上に目を掛けられてたんですよね。声のキャラクターが今風でルックスも抜群でしたから。審査員四人ともに相当高い期待をミーガンに持ってたんです。しかし彼女はどこ吹く風で、あくまでもマイペースでお気楽主義を通しました。最後にはサイモンも愛想尽かしてましたね。」
「まあ、確かにいい女だよなあ。でも、唄の方は、審査員達がかつて惚れ込んだ片鱗さえ伺えないぞ。いったいどこが良かったんだ?」
「同じように私も感じてしまいました。以前よりもさらに劣化してしまったと思います。」
ブラック・アイド・ピーズ「Boom Boom Pow」
「俺、こいつら結構好きなんだけど、どいつもこいつもやる気無いような・・・・この曲も好きなんだけどなあ・・・・九津区、飛ばそうぜ。」
「そうですね。ちょっともったいないですけど」
そして九津区が早送りボタンに手を掛けようとしたその時だった。ドアを開ける音と共に、入り口の方から高原の青空のように澄みきった声が優しく響いた。
「Hi Cooky and Simon, what's up?」
いつもの少し戸惑ったような照れ笑いを浮かべながら、阿智湯烈太が立っていた。
「烈太よ、ぜんぜん日本語上達してねーな。俺は「さいもん」じゃなくて「さえもん」だぞ!いいかげん覚えろよ少年!」
「Oh, I'm sorry! OK I try. Your name is・・・・サーモン!」
「俺はシャケじゃねーよ!川も上らねーよ!」
「ダンナ、烈太くんとの漫才はそのへんにして、続きを見ましょうよ。」
ゴールデン・アイドル賞「Best Attitude」をカトリーナ・ダレルに贈呈
「なんだよ、早送りした先がいきなり変人くんコーナーかよ。」
「正確にいえば変人くんではなくて変人ちゃんです。女性部門ですよ。」
「な、なんだこの下品な日焼け女は。ルックスに自信満々そうだが、そんなたいそうなものではないな。紫外線で肌劣化で年よりも4、5歳は老けて見えるぞ。唄はただの下手くそだし。まさかステージに上がって唄ったりしないだろうな?」
「ダンナ、不安が的中しましたね。唄いだしましたよ」
「ちくしょう・・・・しかしつくづく下手だな・・・・聴きたくねー!もう、飛ばしちゃえ!・・・・あ、待て!急に上手くなったぞ!あれ?・・・・と思ったら、なんだ後ろで別の人が唄ってる。」
「今シーズンから四人目の審査員として加わったカーラ・ディオガルディですね。売れっ子のソングライター&プロデューサーですが、唄もプロフェッショナルですよ」
「そうか・・・・見事な唄だったな・・・・あれっ、ドレスの裾に手を掛けたと思ったら、何するのこのおねえちゃん!ドレスの下の黒ビキニ見せとんがな!エロいがな!」
「Oh my gosh!!」
という後方からの叫び声に九津区と左衛門は振り返った。烈太が顔を抑えながらカウンター席に突っ伏している。少しテーブルが赤く染まっていた。鼻血を吹いたのだ。
「列太、おまえには刺激が強すぎたか・・・・九津区!」
と左衛門が声を掛けた時には、既に九津区は救急箱を取り出していた。「越中富山」「常備薬」という文字が大きく書かれた古めかしい木製の箱の中には、赤玉、ケロリン、正露丸などの薬が入っていた。その中から九津区は脱脂綿を取り出して、くるくると丸めて手際よく烈太の鼻腔に詰めた。
その間に、ハイバンド・ベータマックスが次のパフォーマンスを映し出していた。
アリソン&シンディ・ローパー「Time After Time」
「シンディ・ローパーの声、ぜんぜん衰えてないな。シャープでキュートでエモーショナルで、昔そのまんまのイメージだよ。」
「凄いですよね。昔から実力と才能と人気を兼ね備えた稀有のシンガーだったけど、四半世紀経っても変わってないですね。」
「もう一方のやたら若い女の子が可哀想に霞みまくっているぞ。」
「アリソンは精彩がないですね。声が曲にぜんぜん馴染んでないように聴こえますね。アドリブも全く嵌ってないと思いました。緊張してるんですかね?17歳になったばかりですからねえ。」
「そうか、この子はそんなに若いのか!」
「しかし、コンペティション中は年齢からは考えられない落ち着きぶりで、ロックでブルージーな歌唱力全開だったんですよね。実力者の大人たちを向こうに回して堂々とやりあう姿に、アリソンを優勝候補に挙げるファンも少なくなかったですよ。私もそのひとりでした。」
「そうか。まあ、若いからたまには失敗するよな。何事も経験だから。」
「この共演で何かを得て、今後の成長へとつなげてほしいです。今後に期待してます。」
優勝者発表を控えたクリスとアダム両ファミリーにインタビュー
「九津区、飛ばせー!頼むぜ!」
ということで
ダニー・ゴーキー「Hello」
「やけに親しみやすいおにいちゃんの登場だな。ずいぶんと唄いあげるが、それが嫌味にならず、妙に味があるな。」
「ダニーは今シーズンを盛り上げたキーマンのひとりでしたね。こうやって心に染み入るバラードを唄う一方で、物凄い馬鹿なことをしでかして会場を和ませてしまったり、とにかく愛すべき男でした。」
ダニー・ゴーキー&ライオネル・リッチー「Just Go」「All Night Long」
「おっ、唄う鬼瓦権蔵ことライオネル・リッチーの登場だ。しかし相変わらず歌うまいなあ。軽快すぎる歌声が昔とそのまんまだ。ぜんぜん衰えを感じないぞ。」
「まもなく還暦を迎えるんですよね。全く驚きですよね。」
「ライオネルの声は素晴らしいんだけど、共演の出来としてはクエスチョンマークだな。ほとんどハモらず、かといって掛け合うわけでもなく、同じラインをだらだらユニゾってばかり。おまけに二人の声の相性が悪いのか、うまく混ざって聴こえない。打ち合わせ全然やってないぞ、きっと。」
「ダンナ、チェック細かいですね。」
「だてにコモドアーズ時代から聴いてないからな。「Easy」最高だぞ!「Three Times Lady」名曲だぞ!ライオネル・リッチーなめんじゃないよ!」
「ダンナ・・・・もう一杯サービスします」
このあと、クリスとの優勝争いに臨むアダム・ランバートの回想ビデオが流された。そしてステージに登場。
アダム「Beth」
「こりゃあまた渋い曲を唄うな。キッスの隠れた名曲じゃないか。ミュージカルっぽい声だが、ロックなニュアンスも感じる。」
「まあ、静かな曲ですからね。抑えて唄ってますよ。」
アダム&キッス「Detroit Rock City」 「Rock And Roll All Nite」
「おおっ、キッスだぜ!怪獣メイクとどポップROCKで一世を風靡した奴らが登場だぜ!しかし年取ったなあ。」
「でも、年のわりには体型維持してますよね。」
「エースの歌声もパワーなくなったな・・・・しょうがないか・・・・で・・・・おっ!さっき静かに唄ってたあのお兄ちゃん、むちゃくちゃパワフルじゃないか!そしてやたらに張りのある声。バリバリのロッカーじゃないか!」
「今シーズン序盤から優勝候補と騒がれてきたのが、このアダムです。ダンナが言ってたとおりに、ミュージカル畑で結構なキャリアを積んでます。舞台で磨いたステージアクションと声を縦横無尽に駆使して、しかも毎回斬新なアイディアと切り口で視聴者をあっと言わせてきました。」
「おいおい、最後にエースがギターをステージ床に叩きつけている場面で、アダムっていうアンチャン物凄い高音出してるぞ!この人ほんとに人間か?こんなの見たことないぞ!」
「私もこんな超絶高音スキャット、アダム以外では聴いたことないです。驚くべきテクニシャンですよね。」
マット&カルロス・サンタナ 「Black Magic Woman」
「サンタナさんも登場かい!懐かしのスター大集合のラインナップだな!」
「老若男女幅広い層に人気を博すAmerican Idolならではの人選ですよね。」
「この帽子のお兄ちゃんのハスキーな声、なかなかやんけ。ただし、低すぎる音域のメロディーを、確実に唄える音域へアレンジしてしまう小技が必要だったかな。」
「コンペティション中のマットも、そういう気転の利かなさが目立ちましたね。審査員達から素質を高く評価されながら、本人の客観性不足でやる気が空回りしてしまい、ちぐはぐなパフォーマンスが多かったです。審査員のアドバイスをうまく生かす事ができなかったですね。」
TOP13&カルロス・サンタナ「Smooth」
「なんかラテン系のお兄ちゃんがひとりおるで!」
ブエルトリコ領サンファン地方予選で発掘されたホルヘですね。南米系らしい情熱溢れる歌心が際立ってましたね。TOP13で落ちてしまいましたが、彼がTOP36の時に唄った「Don't Let The Sun Go Down On Me」は出色の出来でしたよ。
「そうかい。エルトンのその曲は俺も大好きだ。見てみたいな。九津区、ビデオ持ってないか?」
「私はご覧のとおりCSもBSも入らないし、テレビもチャンネルをカチャカチャ回すタイプですからね。このビデオも烈太くんが録画してくれたものなんですよ。」
「烈太、TOP36のビデオ持ってるか?」
「フガ、フガ、フガ」
「まだ脱脂綿を鼻に入れてたのかよ。もう鼻血止まってるだろ。」
スッポン!という軽快な音と共に、烈太は鼻に詰めてあった脱脂綿を抜いた。
「Oh yeah Simon, I can make it for you!」
「烈太、もっと簡単な英語で喋れ」
「ダンナ、列太くんが用意できるみたいですよ。」
ミーガン&マイケル&ステーヴ・マーティン(の自作曲)「Pretty Flowers」
「ずいぶんとガタイのいいあんちゃんやなあ。そのわりに声はソフトめだぞ。作曲に関しては素人のコメディー俳優ステーヴ・マーティンが作った曲だから、ブレスの事が全く考えられてないメロディーが如何にも唄いにくそうだったな。だから粗が目立つのも多少はしょうがないかもしれんが、どことなく素人っぽい唄い方をする人だな。」
「石油採掘現場で働いていたマイケル・サーヴァーですね。愛する家族の為に、危険な現場から足を洗おうと一念発起してオーディションを受けたそうです。その願いが無事かない、今は油田の仕事は辞め、番組出演を足掛かりに歌手活動を始めたようですね。」
「そうか、ガテン系の星か。世界同時不況のこのご時世に、これはまた人気を集めそうなライフストーリーやないけ。泣けるやんけ。」
「温かい人柄も視聴者から好かれているようですね。」
「ガテンあんちゃんはわかった。で、なんでまたさっきの風来坊おねえちゃんが出てるんや?あんちゃんは彼なりに一生懸命やってるけど、このおねえちゃんはなんや。苦し紛れの発声だし、全く練られていないメロディーアレンジが浮いてるし。おまけに曲のテンポを勝手に速めたり緩めたりするから、周りがえらい困ってるやんけ。ガテンあんちゃんも、顔しかめてるで。」
「容姿端麗と強烈な自己中キャラは、さながら正真正銘の小悪魔系とでも申しましょうか。」
8Boys「Do You Think I'm Sexy」
「こりゃあまた懐かしい曲だ!そしていつ聴いても楽しさ満開の曲だな。」
「たしかこの曲が流行ってる頃に行われたロッド・スチュアートのワールドツアーでは、ベースに日本人の小原礼が入ってたんじゃなかったでしたっけ?」
「九津区、日本人でもなかなかそんな事覚えてないぞ。おまえの昭和マニアぶりには、ほんと感服するよ。」
ロッド・スチュワート「Maggie May」
「出ました我らがロッド・スチュアート!そして彼のソロとして最初の全米No.1ヒット「マギー・メイ」!俺はこの曲が大好きでなあ!・・・・でも、ロッドの唄くたびれまくっとるなあ。」
「近年はスタンダード・ナンバーのカバーアルバムがヒットして、ツアーも行ってるはずなんですがねえ。そのわりには衰えてるような感がありますね。」
「そうなんだよな。第一線を退いたってわけでもないんだよな・・・・でも、声の質だけはさすが全盛期のロッドそのままなんだよな。今聴いても一発でロッドだとわかる。いろんなハスキーヴォイスがいっぱいいるのに、それでもロッドだと一発でわかる。このあたりが、やっぱりロッドの凄さなんだろうな」
「そうですね。相変わらず独特の個性と魅力が詰まった声ですよね。」
「おっ、あの聴かせどころの間奏のギターソロやらないのか?・・・・と思ったら、スイッチが入って聴こえてなかったのか。途中からスイッチONで流れたのはご愛嬌だな。」
ゴールデン・アイドル賞をタチアナ・デル・トロに贈呈
「また奇人変人大集合かと思ったら、今度は妖怪大戦争じゃないか!なんだこのキモい笑い声は!身の毛がよだつぜ!」
「今シーズン序盤で最も注目を集めたコンテスタンツが、このタチアナでしたね。唄は決して下手ではなく、古臭いけどそれなりにテクニックを持ったシンガーでした。しかし過剰なまでの自己愛と、有名になる事への飽くなき執着心が災いして、常にトラブルの中心にいましたね。」
「よく見てみるとこのおねえちゃん、どことなく演技臭いんじゃねえか?」
「そういう声も上がりましたね。キャラ立ちを自分で演出しているんじゃないか?注目を集めるためにわざとそうしているんじゃないか?ってね。そして、たしかにそんな感じもするんですよね。パフォーマンスにくっつける異様にしつこいアドリブ・スキャットも、不自然なのがわかっててわざとやってるんじゃないかっていうね。」
「なるほどな。歌手としてはひと昔ふた昔前のスタイルだから、普通に唄ったら技量に関係なく不利。今っぽさが無いから審査員受けが悪い。だからわざと妖怪になった、ということか?もしそうだとしたら、それはそれであっぱれだぞ。」
「この先何らかの形で、芸能界に自分の居場所を作ってしまうかもしれませんよ」
「体型はポッチャリだけど顔だけ見ると相当な美人だしな。加えてそこまで賢いとしたら、それもありえるかもな。」
アダム&クリス&クイーン「We Are The Champions」
「クリスが唄った出だしが、フレディ・マーキュリーの声の感じとそっくりでびっくりした。」
「意外でしたよね。クリスの声は結構はまらなそうな場面ではまったりするんですよね。不思議な特性を持った声ですよね。」
「そしてそのあとのアダムが・・・・凄いなあこいつ!分厚いサウンドの中で存在感を最大限に主張するスーパーエッジのパワフル&ワイドレンジなヴォーカルが、ここぞとばかりに鳴り響き渡ってるぜ。高音の色艶にフレディに通じる部分があるしな。それに、なんたって上手い。憎らしいくらいに上手い。」
「クイーンの中に立っても、少しも臆することなく本領発揮してましたね。ブライアン・メイの表情を見ても、仕方なく付き合わされている感じは微塵もなく、心から共演を楽しんでましたよね。」
「超大物と共演して、ここまでしっくりくるコンテスタンツを見たことないよ。アダムは、本当に凄いよ。」
プツン!
という音と共に、あたり一面が真っ暗になった。窓からかすかにに差し込む淡い街の灯だけが、かろうじて店内にいる三人の視界を支えていた。
「九津区、どうしたんだ?停電か?」
「いえ、外の灯がついてるので、停電ではないようです。」
「じゃあブレーカーが落ちたか。でもなんでだ?誰か何かやったのか?」
九津区が烈太と何か喋っていた。そのあとに彼は言った。
「原因がわかりました。烈太くんが、電子レンジとトースターと携帯の充電とアイロン掛けと洗濯とヘアードライヤーと電子ポットで湯沸しを全部まとめてやろうとして、電力を食ってしまったようです。」
「Hey guys, I'm sorry!」
「烈太・・・・各家庭ごとに契約アンペアというものがあってな、それを超えると自動的に電気が止まってな・・・ま、おまえもこれからいろいろと学んでいくだろうよ。」
一方で、九津区は店内隅の方で何かゴソゴソやっていた。
「九津区、早くブレーカーを上げろよ。」
「ダンナそれが・・・・ブレーカーの入り切りのレバーが取れてしまいました。」
「何を言ってるんだ!そんなのありえねーぞ!」
「アンティークショップで仕入れた昭和初期のアンペアブレーカだったので、部品が相当老朽化していて・・・・」
「おまえ、そんな物までレトロ仕様にしてたのかよ!」
「・・・・とにかく・・・・ドライバーで強引に中のスイッチを押し上げてみるしかないです。」
そして十数分ほどの悪戦苦闘の後に、店内が一斉に明るくなった。
「おっ、ついたか!やれやれ!じゃあ早速さっきの続きを見ようぜ!」
「そうしましょう!」
と言って九津区がビデオデッキの再生ボタンを押した。するとブラウン管にはDJ KAORIとブラザーコーンが映っていた。
「おい、なんだこれは?American Idolの映像はどこへ行ったんだ?・・・・こんなの見てもあんまり意味無いだろ。」
日本版アメリカン・アイドルのスタッフがグランド・フィナーレの会場へ飛んで、現地取材したVTRが流れていた。コンテスタンツたちが色紙にサインを書いていた。そして、取材スタッフのカメラは今シーズン9位のミーガン・ジョイを捕らえた。豊満な胸元がパックリ開いた官能的なドレスを着ていた。うつむき加減で色紙に文字を書くと、なおさらエロティックな谷間が強調されて、画面いっぱいに妖艶な色香が充満した。
「Oh my gosh!」
烈太がまた鼻血を出した。彼を気遣い九津区は即座に彼の傍らにいた。すると、左衛門は何を思ったのか突然ビデオデッキの前に立った。そして巻き戻しボタンを押して、すぐに止めた。その間1、2秒といったところだろうか。次に再生ボタンを押した。すると画面には、さっきのミーガンの胸元大写しのシーンがいきなり現れた。
「Oh my gosh!」
「ダンナ、何をやってるんですか!烈太の鼻血が止まらないじゃないですか!」
「九津区、このままじゃウブすぎて烈太がこの先苦労するぞ!女とデートするたびに鼻血出したら困るだろ!少しは刺激に慣れさせておかないと、本人の為にならんぞ!」
と言いながら、左衛門は再び巻き戻しボタンを押した。その時に、皆の耳にはっきり聴こえる大きさで、「プチッ」という音がした。急にデッキのモーター音が軽い音に変わった。それまで噛み合っていたものが一転外れてしまったような、カラカラッ、カラカラッという音だった。よく見ると、ビデオテープの片方のリールだけが回転していた。
「ダンナ・・・・テープが切れてしまいました・・・・」

で、結局優勝者は誰なんだよ!と突っ込む探究心溢れる貴方ですか?

第二部 アダム・ランバート

今日グランド・フィナーレのステージでは、様々なアトラクション・パフォーマンスを堪能できた。その中で最も多くに絡んでいたのがアダム・ランバートだった。また、TOP13でも8BOYSでもデュオでも、とにかくアダムが出演する時は必ず彼が、続くVIPゲストの名前をコールしていた。いわば今年のアメリカン・アイドル一座の座長がアダムだった。彼こそが主役だった。
アダムの豊富な舞台経験が買われて”座長”を任されたのではない。その証拠に、優勝者発表の直前が、どう考えてもアダムにとって格好の見せ場となるクイーンとのステージコラボだった。ロックに強い、そしてフレディ・マーキューリーに通じる音域の広さを誇るアダムが、最大限の輝きを放つのに打ってつけのステージだった。そして実際に見る者を圧倒した。
今シーズンの主役として番組サイドから最大級の期待を掛けられ、それに見事に応えていた。ライバルたちには一目も二目も置かれ、周囲が彼こそ優勝候補大本命だと認めていた。
しかし投票箱の蓋を開けてみると、視聴者からの得票数はクリスがアダムを上回っていた。クリスが優勝し、アダムは準優勝に留まった。
いったい何が起きたというのか?

シーズン7で、アイドル性抜群の18歳ダニー・ノリエガがゲイ疑惑(というか番組本選参加中に実際にカミングアウトしたらしい)でTOP16を敗退。同じくシーズン7でソウルフルな歌唱力が光った若き好素材デヴィッド・ヘルナンデスもやはりゲイ疑惑(ゲイ・クラブでのストリッパー出演)が祟ってTOP12を敗退。
今シーズンのアダム・ランバートも、同じような事態に遭遇した。アメリカでの本放送でTOP12進出を決めた3月下旬に、ゲイ疑惑を強く印象づけるスキャンダルが発覚したのだ。
しかしアダムはその後も快進撃を続け、勢いが全く衰えないまま、優勝決定ステージへと駒を進めた。スキャンダルなど問題にしなかった。それくらいに彼の卓越したパフォーマンスが全米視聴者を深く魅了した。
そんなアダムも、さすがに優勝者決定戦では勝ちをクリスに譲らざるを得なかった。などとと書くと、まるでクリスが実力で優勝を勝ち取らなかったように聞こえてしまうかも知れない。その事を私は半分否定し、半分肯定する。クリスが、シーズン8アメリカン・アイドル優勝者に求められる実力を有するコンテスタンツであることは間違いない(これについては次章で述べる)。その点において、クリスは実力で優勝を勝ち取ったと言える。
その一方で、アダムがゲイ疑惑と戦いながらコンペティションを勝ち抜いていったのも事実である。「TOP3でもしクリスが脱落してダニーとアダムのTOP2になったなら、クリスに入れていた視聴者の多くがアダムに投票して、やっぱりアダムが負けたんじゃないか?」という意見がファンの間で多く語られていた。保守的なアーカンソー出身で謙虚過ぎるほど謙虚な性格のクリスと、教会音楽監督という職業が示すとおり信心深いダニーは、共に全米視聴者の主流を形成するであろう保守層からの支持を集めやすいコンテスタンツだった。ところがアダムは、保守層が一斉に眉をひそめるゲイ疑惑の渦中にあった。さながらハンディキャップレースの様相を呈していた面は否定できなかったと思う。
だからそんな中での準優勝は、優勝と同じくらいに価値があったと言っていいだろう。

ここでもう一度グランド・フィナーレでのアダムのパフォーマンスを振り返る。なんといってもクイーン、キッスとの両ロック界大御所との競演が圧巻だった。今や現役バリバリとは言いがたいキッスを、勢いとヴォーカルの質で圧倒してしまったのはある意味当然ともいえた。しかし間違いなく20世紀ロックを代表するバンドのひとつであるクイーンの中に入って、ロック界唯一無二のヴォーカリストだった故フレディ・マーキュリーのパートを演じて、アトラクション乗りとはいえ堂々たる存在感を主張したアダムは掛け値なく素晴らしかった。
フレディと共にクイーンの核を担ったブライアン・メイが、パフォーマンス終了直後にやたら上機嫌でアダムに話しかけていたシーンが強烈に印象に残っている。しかもその後ブライアンは、アダムをフロントマンとしてクイーンに迎えたいというような事をローリングストーン誌に語ったということだ。70s〜80sのクイーン全盛期の遺産で悠々自適な生活を送るブライアンが、商業的な計算で今をときめく才能に媚を売る必要は全く無い。僚友フレディは勿論、名だたるロックの名ヴォーカリストたちと幾度となくステージを共にしてきた男が、アダムを認めたのだ。
こうしてアダムの長く地道な努力が報われた。生まれ持った資質があっただろうが、それだけではここまでは昇れなかった。誰も出せない音程を楽々出せるようにするために、どれだけ絶え間ない練習を日々繰り返したのだろうか?誰も踏み出さなかった限界まで踏み込んで、初めて獲得できた地と汗と涙の結晶に違いない。華やかに見える外見の裏で、唄とダンスと舞台のことばかり年がら年中考えて、日夜激しい練習に明け暮れてケロリとしている・・・・そんな人間像が思い浮かぶ。
TOP3のresults showで、アダムのサンディエゴ凱旋映像が流れた。その中で、アダムが子供時代に学んだ児童演劇センターを訪問するシーンがあった。板張りの広いステージを大勢の子供たちが埋め尽くす中で、アダムが質問を受けていた。

子供:「どうして唄とダンスがそんなに上手いの?」
アダム:「子供の頃から続けてるからね。練習をやめない事が大事なんだよ」

アダムが見せてきたパフォーマンスのひとつひとつが、子供たちに話したこの言葉と結びついた。そして、重く揺るぎない説得力で私の心に迫った。
ミュージカルで学んだテクニックを鍛えに鍛え抜いた。そしてそれを応用して独自のスタイルへと磨き上げ、ロック・ヴォーカルの世界に新境地を開いた。いろいろな人がいろいろな好き嫌いをいくら語ろうと、アダム・ランバートの功績は誰にも否定できない。

※本記事最終章となる「第三部 クリス・アレンとシーズン8」は次週アップ予定です。

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posted by tsサイモン at 17:58| Comment(5) | TrackBack(0) | 番組レビュー シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月14日

おめでとうクリス・アレン!

びっくりした!昨年に続く二年連続のどんでん返し!
やっぱりアメリカン・アイドルは何が起きるかわからない!

「No Boundaries」の歌詞がクリスにぴったりすぎて、泣けた!
見事に大化けしたクリスの頑張りに感動!
ライバルの勝利を心から祝福する爽やかなアダムにも感動!
そして「優勝にふさわしいのはアダムだ」と本気で戸惑うクリス!
どこまでも爽やかな今年のグランド・フィナーレでした!
取り急ぎ、祝優勝クリス・アレン!

番組レビューは今週中〜後半くらいにアップできればと思います!

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posted by tsサイモン at 23:15| Comment(11) | TrackBack(0) | 管理人からひとこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シーズン8 #39 「Week 19 2 finalists」

ついにやって来た決勝ステージ。泣いても笑っても今日で最後。アダムもクリスも全力でぶつかれ!Yeaaaaaaaaah!
今日は両コンテスタンツが三曲ずつ唄う。一曲目、二曲目、三曲目でそれぞれテーマが設定されている。
一曲目 今シーズン唄った曲
二曲目 番組製作者サイモン・フラーが選んだ曲
三曲目 カーラが共同制作したオリジナル新曲

この三種類のお題を全てこなして、7000人の観客と全米視聴者を魅了するのは果たしてどっちだ!?

一曲目対決「今シーズン唄った曲」
アダム・ランバート・・・・「Mad World」ティアーズ・フォー・フィアーズを選曲。TOP8で唄った時は、計算されつくしたステージ演出力に度肝を抜かれたものの、歌唱そのものがあまりピンと来なかった。そして今回も印象は変わらなかった。ステージ演出こそ変えてきたものの、シンギングパフォーマンスの内容に関しては、前回好評を得たものをそのまま再現した感じ。無難にこなした。
クリス・アレン・・・・「Ain't No Sunshine」ビル・ウィザーズを選曲。(私の曖昧な記憶によればw)よりアコースティックだった前回よりもドラムスが強調されたロック風味のアレンジ。その中で前回以上に存在感を増した歌声。課題だったファルセットでの音程の揺れも、ほとんど問題ないくらいに修正されてきた。
前回の焼き直しに終わらず、ブラッシュアップした唄を聴かせることができた。

バラード対決の軍配は、前回をより上回ったパフォーマンスのクリス優勢。

二曲目対決「番組製作者サイモン・フラーが選んだ曲」
アダム・ランバート・・・・「A Change Is Gonna Come」 サム・クックを選曲。アダムのベストパフォーマンスかもしれない。彼のように超絶ワイド音域を誇るシンガーがR&Bクラシックを唄うとどうなるか、私は想像した事がなかった。そして結果は、とてつもなく広大な広がりを持つ銀河スケールの鬼MEGAビッグバラードが出来上がった。こういう歌世界を、私は初めて聴いた。
先週苦言を呈した中低音無視も、今回はしっかり修正してきた。感情の乗りも十分だった。今日この曲を唄ったアダムは、アメリカン・アイドル史上最もクリエイティヴかつ完全無欠なシンガーだった。
クリス・アレン・・・・「What's Going On」 マーヴィン・ゲイを選曲。ランディは「軽い」、そしてサイモンは「お気楽」と批判的だった。しかし私はすごく感心した。
この曲は歌詞に重いテーマを含んでいる。それを軽い感じで唄われるというのが、特に黒人のランディには気に入らなかったのだと思う。たしかに曲のメッセージ性が十分に表現されなかった懸念がある。しかし英語の歌詞をダイレクトに理解せず、洋楽を純粋に音楽として楽しむ日本人の私にとっては、クリスによる軽快なポップ解釈がひたすら心地よかった。メロディーを完全にクリステイストで消化しきっていた。

円熟した達人芸を縦横無尽に駆使しながらクリエイティヴワールドを創り出す芸術家アダムを向こうに回して、クリスが声と歌心だけで真っ向勝負を挑んだ二曲目対決は見ごたえがあった。結果はほぼ互角ながら、僅差でアダムが優勢。

三曲目対決 カーラが共同制作したオリジナル新曲「No Boundaries」
アダム・ランバート・・・・ベストパフォーマンスをもう一発。最後のファルセットがごくわずかに外れたが、そんなことはどうでもいい。持ち前の幅広い音域と豊富な技が次から次に炸裂。カーラには悪いが、イマイチな仕上がりの原曲をアダムの技と柔軟な解釈で、ここまで聴ける唄に仕上げてしまった。新感覚ポップスを創りあげた。シーズン5からアメリカン・アイドルを見てきたが、新曲オリジナルをこのように見事に唄いこなしたコンテスタンツはアダムが初めてだ。
ライアンがピッチ云々を指摘していたが、あまりに些細な音程の乱れを問題にするべきではない。人間が歌えば音程が微妙にずれるのはあたりまえだ。
確かにAメロからサビへ移る展開部分、一回目のサビの一部分、その後にサビをリフレインして盛り上がったところをチルアウトする部分等で、若干音程が乱れる部分があった。それを指して「最高ではなかった」と評するのは正解。
しかし、そんな些細な音程の乱れが問題にならないほど、いい部分が素晴らしすぎた。二曲目と三曲目のパフォーマンスで、オリジナリティー溢れるシンガーとしてのアダムを嫌というほど印象づけられてしまった。貶すのではなくて、誉めるべきパフォーマンスだ。
クリス・アレン・・・・この曲を共同制作したカーラが「視聴者は今の曲でクリスを判断しちゃだめね」と語っていた。内心「しまった!」と思ったのだろう。音域が広すぎてアダムに有利、逆にクリスにとっては不利な曲を作ってしまった。
ランディーの指摘にあるようにキーが高すぎた。しかしあれ以上落としたら、低い音域から始まる前半部分が唄いきれたかどうか微妙。現在のキーでも相当に唄いにくそうだった。
さらにクリスは、原曲のメロディーの良さを前面に押し出したアレンジと歌心で、ここまで好パフォーマンスを創り出してきた。しかし今回は過去の名曲ではなくて、カーラが共同制作した中途半端な出来の普通の曲。といっても売れっ子カーラが関わった曲だから、決して悪い曲ではない。ケリー・クラークソンのアルバムに入っていそうな、それなりにいい曲ではある。しかしクリスが唄ってきた珠玉のメロディーとは相当に開きがある。クリスが気分を乗せきる事ができなかった面もあったのではないか。
手本がないオリジナル新曲を唄いこなすためには、豊富な経験と柔軟な楽曲解釈力が必要。歴代のTOP2が概ね苦戦してきた中で、クリスはこれでもかなりやれた方。いかんせん相手が悪かった。アダムが業師すぎた。やはりこのテーマでは、アダムが圧勝してしまった。

一曲目対決はクリスが制したものの、二曲目三曲目でアダムが高い総合力を見せつけて連取。二対一でこの勝負アダムの勝ち!と私は予想する。第8代アメリカン・アイドルは、きっと超人アダム!

さて、今回FOX JAPANスタッフが一ヶ月前に現地に飛んで決勝戦を特別取材していた。その内容は
1.アダムとクリスどっちが勝つか?アンケート
2.来場のAI出身者にズームイン!レポート
それなりに楽しめる内容だった。特にパリスの変貌ぶりにはびっくりした。結婚して出産して母親になったのだから当然といえば当然だが、あのプリンセスPが・・・・
しかしいただけなかったのは、AI出身者をつかまえては片っ端から「FOX JAPAN No.1!」をやらせてしまったこと。

FOX JAPAN No.1と言わされた人たち ・・・・アダム マット ジャスミン 私のアレクシス 俺のミーガン アヌープ ブレイク・ルイス ホルヘ

皆さん、本当に申し訳ありませんでした!

日本版アメリカン・アイドルは、ブラザー・コーンがゲスト。DJ KAORIとのダブル進行てな感じになっていた。DJ KAORIはポップス関連の知識不足みえみえだから、やはり進行にはミュージシャンが絡んだ方がいい。

いよいよ明日はグランド・フィナーレ!果たしてアダムが勝つのか?それともどんでん返しか?オーラスへGO!

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2009年06月13日

シーズン8 #38 「Week 17 results 3 > 2」

番組開始後いきなりベン・ステイラーと愉快な仲間たちが登場。巧みな話芸を織り交ぜながら、「スミソニアン博物館にアメリカン・アイドル・デスクが展示される事になった」と伝えていた。こいつらが言ってる事だから、どうせギャグだろう!と思ったら、どうも本当っぽい。このスミソニアン博物館とは何か?と調べてみると、ワシントンDCにある全18館の博物館・美術館群の総称のようだ。話題とされたアメリカン・アイドル・デスクが見られるのは、その18館のうちのどれなのだろうか?トーマス・ジェファーソンの机の隣に置かれるということは、国立アメリカ歴史博物館だろうか?

そしていつものオープニング映像が流れた後に、今度こそライアン・シークレストが登場だ。今日は三人ということもあってか、コンテスタンツによるグループパフォーマンスは無し。その代わりに、アリシア・キーズに紹介されてステージに登場したノアという少年が「「I'm The World'd Greatest」という曲を唄った。この少年はアフリカ大陸中央部にあるルワンダ共和国の出身ということで、アイドル・ギブズ・バックがらみでのパフォーマンス。iTunes Storeで曲をダウンロードできるらしいし、売り上げは寄付へ行くということなので、興味のある方はぜひ!といいたいところだが、日本のiTunesじゃ無理か。

TOP3ウィークのresults showでは、毎年恒例のコンテスタンツ凱旋映像を放送。ダニー、クリス、アダムが順番に呼ばれて、それぞれの故郷でのフィーバーぶりがレポートされる。ダニーがミルウォーキーへ、クリスがアーカンソー州コンウェイへ、アダムがサンディエゴへ帰郷。
私はこのコーナーを毎年楽しみにしている。シーズン中ずっと動向を追ってきたコンテスタンツたち。コンペティションを重ねる毎にぐんぐん成長してきたコンテスタンツたち。凱旋先での熱狂的な大観衆の狂喜狂乱ぶりを目の当たりにする事によって、彼らひとりひとりの成長をストレートに実感することができる。また、彼らの達成感を、ほんの少しだけ共有させてもらえる。
それにしても、今回の観衆の数と熱狂ぶりが凄い。三人が三人とも物凄い数の大観衆が集まり、今にも失神しそうなテンションで黄色い歓声を張り上げる女性ファンがそこかしこに。American Idol への投票者は圧倒的に女性の方が多いという話を聞いたことがあるが、このフィーバーぶりを見るとうなづける。今年はTOP3が全員男なのだから、過去シーズンよりも多くの観衆が集まったとしても不思議ではない。男性陣のレベルが高い年は、女性コンテスタンツが苦戦するのかもしれない。先週アリソンが脱落したのも、仕方なかったということなのだろうか。

三人それぞれの凱旋映像が流れた後に、胸のあたりがスーパースターだったケイティ・ペリーのゲストパフォーマンスを挟んでから、いよいよ結果発表。
最初に開放されたのはクリス。ということは、今回の得票数1位がクリスということなのだろうか?番組の最初の方でライアンが「今回の投票総数8800万票の中でTOP2の差が100万票だった」みたいな事を語っていた。100万票の差が得票数1位と2位の差なのだとしたら、1%強の僅差接戦。(それともTOP2と3位との差が100万票あったという説明だったのだろうか?いずれにしても接戦だ。)全5万人のコンウェイ市民の半数近くを凱旋イベントに集めてしまったクリスの人気たるや凄まじいし、アダム、ダニーも映像を見てのとおりの大観衆による大フィーバー。
このような大接戦でも結果は結果。残されたダニーとアダムのうちのどちらかが、今日戦いの場を去らなければならない。
昨日のダニーは最高だった。ステージ裏からクリスとダニーのパフォーマンスを見ていたアダムが、「今日は二人とも素晴らしかった」と真顔で語っていた。コンペティションを通して優勝候補最有力と呼ばれ続けてきたこの男も、今回だけは本当に不安を感じたに違いない。いよいよライアンが脱落者の名前をアナウンスする時のひどく深刻な表情は、アダムが初めて見せたものだった。

「次週クリスと戦うのは・・・・アダム!」

不安と緊張から解き放たれて両手で顔を覆うアダム。しかしいつまでも喜べなかった。僚友ダニーを思いやった。ふたりはハグし合った。

このステージには敗者はひとりもいない。ダニーは視聴者からの得票数が他の二人よりも少なかっただけだ。そんな、視聴者投票によって勝者が決められる番組のブログを書いている人間としてあるまじき考えを抱いてしまうのは、昨日の圧巻のステージがあったからだ。ダニーは自分自身と亡き奥さんのために、「You Are So Beautiful」を唄った。勝ち負けじゃない。ダニーがアメリカン・アイドルへチャレンジできたのも、こうしてTOP3のステージに立って人生を変える事が出来たのも、みんな彼女がいたおかげなのだ。昨日のダニーは、今日の結果には関係なく、「勝者」としてステージに立っていた。そう、ダニーは勝者だ。
凱旋映像の中に、ミルウォーキー市長が贈呈式でダニーに「好きなだけ絶叫してくれ」と声を掛けるシーンがあった。言うまでもなく、TOP4ウィークでダニーがやらかした超ど素人シャウトの事だ。あの一件は、やはり非常に深いインパクトを視聴者に与えたようだ。そしてあのシンガーとしてはありえないくらいの超メガ大失敗が、逆に”愛すべき人物”としてダニーの人気を決定づけてしまった感がある。ダニーの不器用なまでの「純粋さ」を物語るエピソードのような気がするからだ。この純粋さがあったから、昨日のようなピュアに心を打つ歌が唄えたのだと思う。
そして、ダニーのラストパフォーマンスで、再び感動がアンコール。エンディング間際の決めの♪beautiful♪では、ダニーの感情の高まりが頂点に達して、声がかすれる瞬間があった。それくらいに魂のこもった、真実一路のパフォーマンスだった。ダニーに笑い、ダニーに”心を揺さぶられて”泣いた。それだけで今シーズンがひときわ思い出深いものになりそうだ。

ケイティ・ペリー以外の今日のゲストパフォーマンスはシーズン6優勝者のジョーダン・スパークス。ワン・リパブリックのライアン・テダーをピアノに迎えて新曲「Battlefield」を披露した。屈強なプロフットボーラーである父の血が騒いだのか、唄い終わった後にカメラを睨みすえた顔がやけに怖かった。いくら曲名が”戦場”とはいえ、やりすぎだ。

さて、日本版アメリカン・アイドルでは、DJ KAORIが久しぶりに「シーユー」をやってくれました。

スィーユーじゃなくて、シーユーて言ったんだぜ!

そんな、ある意味生粋の大和撫子の心意気を見せつける謎のニューヨーカーDJ KAORIに、ますます煙にまかれながら、ここらへんでシーユーネクストタイム!

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2009年06月10日

シーズン8 #37 「Week 18 3 finalists」

ステージに現れた野郎ども三人。私がシーズン5からアメリカン・アイドルを見始めて以来、この絵は初めて。男の世界。メンズ・メンズ・ワールド。



あるいは、うーん、マンダム。



おっと、よこみちにそれてしまった。



違う。これは、もこみちだった。

「まじめにやれよ!」と突っ込む今日も素敵に熱血漢な貴方ですか?

こうしてYouTubeと戯れながら、今週もはじまりはじまり!

昨シーズンまではTOP5ウィークから各コンテスタンツがひとり二曲ずつ唄う構成だった。シーズン5TOP4ウィークの時にクリス・ドートリーは、コンディションのせいもあったのだろうが二曲目で少し声が潰れてしまった。ただでさえ凄まじいプレッシャーのかかるアメリカン・アイドルのステージで、ひとり二曲ずつこなすというのは相当にタフな課題。それが優勝決定戦まで続くのだから、まさしく生き残り戦の様相。やる方は死ぬほど大変だが、見る方にとってはこの上なく面白かった。
しかし今シーズンではコンテスタンツの負担が減った。TOP5ウィークはひとり一曲ずつ。TOP4ウィークはソロで一曲ずつ+アトラクション扱いでデュオ or デュエットで一曲ずつ。そして今日のTOP3ウィークでようやく審査対象としてのひとり二曲ずつパフォーマンスということになった。コンテスタンツは昨シーズン迄よりも余力を残した状態で挑める。そのぶん好パフォーマンスが続出するのだろうか?それとも楽をしたぶん生ぬるくなってしまうのだろうか?
各コンテスタンツ一回目パフォーマンスは審査員の選曲によるパフォーマンス。常日頃からソングチョイスソングチョイスとコンテスタンツを手厳しく突っ込みまくっている審査員たちの選曲センスは如何に?お手並み拝見。

ダニー・ゴーキー・・・・ポーラのリクエストにより「Dance Little Sister」テレンス・トレント・ダービーを選曲。唄い始めから最後まで終始気迫のこもった歌唱。それが逆に、曲に抑揚を付けづらくなってしまった。しかしそれ以外に難点は感じられず、エネルギー全開の充実した内容だった。
クリス・アレン・・・・ランディ&カーラのリクエストにより「Apologize」ワン・リパブリックを選曲。凄く高い周波数の音が共鳴してくっきりとしたエッジを形成している。これがクリスの声が際立って聴こえる秘密なのだろうか。
超人アダムと比べるとファルセットが少しひ弱に感じてしまうのは否めないが、アダムが異常なのでそれは仕方あるまい。確立されつつあるクリスの力強い中音ヴォイスを楽しむには十分なパフォーマンス。
アダム・ランバート・・・・サイモンのリクエストにより「One」U2を選曲。曲の前半を、普通の音域から透明ヴォイスで入る。曲の後半になるにつれて、超高音域フェイク&ハードロック声を繰り出す。そんなアダム式必殺フルコースが今日も炸裂。毎度おなじみのアダムテイストを存分に楽しむには文句無い出来。ただし、私的には一箇所不満点も残ったが、それは二曲目の時にまとめて書く。
ボノに連絡して使用許諾を取り付けたサイモンは、満面の笑み。

このあと休憩を兼ねて、今年はイベント・ショーとしては行わない(みたいだね?)アイドル・ギブズ・バックの関連ニュース。ショーは開催しないが、チャリティー活動はしっかり行っているようだ。キャリー・アンダーウッドがアンゴラ現地から、マラリアに苦しむ人々へ蚊帳をプレゼントする様子をレポート。

そしてこの後に、二曲目のパフォーマンス開始。次はコンテスタンツ自分自身による選曲。
ダニー・ゴーキー・・・・「You Are So Beautiful」ジョー・コッカーを選曲。無伴奏で始まる唄い出しをバッチリ決めた。静かに抑えながら唄う前半部分のトーンが素晴らしい。そして後半はバッキングヴォーカルをフィーチャーしたゴスペルチックな構成での盛り上がりの中で、それに応えるかのようにスケール感たっぷりのダイナミックな熱唱。AI史上屈指といってもいいドラマチックなパフォーマンス。今シーズンにダニーが学んできたものを、ここで全て出し切った。まさに集大成。そして亡き奥さんに捧げた、全身全霊のパフォーマンス。
ところでサイモン、自分が選曲したアダムの時はオーバーアレンジを絶賛した。そのくせに、ダニーの場合がなんでアレンジしすぎなんだ。これははっきりいって間違っている。
クリス・アレン・・・・「Heartless」カニエ・ウェストを選曲。久しぶりにエレアコの弾き語りで登場。ハリウッド予選以来だろうか。そして、ひと回りもふた回りも成長しての弾き語りカムバック。
コンペティション中に、クリスは掴むべきものを掴んだ。自分の唄の何がポイントで、それをどうすれば聴衆に届けることができるのか、その適切な術を習得したようだ。伝わって来るものの強さも深さもインパクトも、数ヶ月前とは段違い。クリスは本当に成長した。
彼の成長を示す象徴といえるのが、一回目のパフォーマンスの時にも言及した「高い周波数での共鳴」。優れた声を持つシンガーは、共通してこの高い周波数を持っている。クリスのように中低音域が前面に出た声質でも、やはり高い周波数が共鳴している。これが鳴るから、様々な楽器の中に混じっても周りの音に掻き消されない。どんな音の中に在っても、くっきりとした輪郭を維持する事が出来る。今回はエレアコ一本でバッキングサウンドが薄いので、クリスの高い周波数がよりいっそうストレートに聴こえまくっていた。最初から最後まで一秒の途切れも無く、高い周波数を共鳴させていた。クリスはついに自分の声を完成させた。
アダム・ランバート・・・・「Cryin'」エアロスミスを選曲。一曲目の時にも感じた不満点がここでも露呈。先週せっかくスラッシュが素晴らしいアドバイスをしてくれたのに、それをすっかり忘れてしまったかのようなパフォーマンス。高音域フェイク連発で中低音を全く生かさなかった。二回ともこうだったので、正直ガッカリしてしまった。
しかし、これは何なのだろう?アダムは何故毎回毎回とことんまでやってしまうのだろう?超人の本能なのだろうか?それともこれがアダムのこだわりなのか?
あるいは、大好きな曲を自分流に思う存分唄ったのだろうか?自分セレクションなだけに、とっておきのお気に入り曲を選んだのかもしれない。。今回は「素晴らしい曲だから、あまりいじっていない」とアダムは語った。じゃあU2の「One」はしょうもない曲なのか?と突っ込んでしまう大人気ない私でした。

今週はダニーが光った。一世一代の名唱だった。クリスも輝いた。声の持つ魅力に圧倒された。アダムは、良くも悪くもいつものアダムだった。
私の印象的にはアダムが最下位なのだが、この超絶技巧の超人が落ちるわけがない。というか、落ちてはいけない。こんなに上手い人間が落ちてはならない。しかし、ダニーは最高でクリスは独壇場だった。いったい誰が落ちるんだろう・・・・

日本版アメリカン・アイドルでは、DJ KAORIがクリスの「Heartless」について、「オリジナルのカニエよりも上手かったですね」とコメントしていた。しかしKAORI、そりゃあカニエよりクリスは唄うまいよ。というか、カニエは下手だよ。というか、カニエカニエ言うなよ。蟹江敬三かと思ったよ。
KAORI チョイスのゲストはオトナモード。あと、DJ KAORIのサイン入りCDとDVDをプレゼントするそうだ。ビーチで水着で撮影したイメージ映像付きなら、私も応募を考えてみたい。どうなんだ、DJ KAORI!?

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posted by tsサイモン at 23:04| Comment(6) | TrackBack(0) | 番組レビュー シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月06日

シーズン8 #36 「Week 17 results 4 > 3」〜忌野清志郎さん追悼・RCサクセション特集

冒頭で昨日のコーチ、スラッシュがいきなり登場。アリス・クーパーのヒット曲「School's Out」をコンテスタンツと競演した。さすが今も現役でソロもバッチリ決めた。しかし最後のシャウトは誰だったのだろう。まさかダニーではないはず。(笑)
そのダニーが前回やっちまった驚愕のド素人シャウトが、よっぽど全米お茶の間を沸かせたのだろうか。さんざん話題にされていた。

「終わった瞬間、ランディの目が飛び出していた」
「あの瞬間、叔母がTVのスイッチを消した」
「携帯の着信音にした人もいた」

等々、様々なエピドードを語るダニー。

「ステージでは没頭しているので、うまくやれたと思った。しかし家に帰ってビデオを見たら・・・・(汗)」

そのような事も語っていた。自分で自分に対して客観的になるのは、本当に難しい。5位敗退のマットや6,7位敗退のリル、9位敗退の俺のミーガンなんかは、ぜんぜん自分に客観的になれなかった。これができてるのは、今シーズンならアダムくらいだろう。
だからダニーが自分が見えなくなってしまったのも、ある意味仕方ない。しかも自分の苦手なジャンルへの挑戦だったから、余計手探り状態だったのだろう。そんな言わば苦し紛れの中で、おそらくは今後AIファンのあいだで語り草になるであろう珍パフォーマンスを創出してしまったダニー。
しかし結果は、”伝説の人物”をお茶の間が支持する形となった。昨日審査員評が芳しくなかったクリスが初めに呼ばれたが、開放された。次に呼ばれたアダムは、もちろん解放された。最後にアリソンと共に呼ばれたダニーは、今夜が最後なのを覚悟しながらあの場に立っていた美違いない。しかしライアンの宣告は、ダニーではなくアリソンだった。
たしかにウルトラ大失敗ではあったが、痛快なくらいな爽やか大爆笑でお茶の間を笑いで満たしたダニー。このことが結果的にに功を奏してしまったのだろうか。
そして確実に優勝候補のひとりだったアリソンの脱落は、本当にもったいない。今現在持っている歌唱力だけでも相当なのに、17歳になったばかりという若さの持つ無限の可能性に期待していた。
今回ゲストとして登場して新曲「No Surprise」from (from アルバム「Leave This Town」)を唄った、シーズン5第4位のクリス・ドートリーも実にもったいない脱落だった。しかしその後、記録破りの大ヒットアルバムを物にした。そしてアメリカン・アイドル出身者の中でも指折りの成功者となった。そんな、ある意味ゲンのいい第4位というポジションを、ぜひともアリソンは今後につなげてほしい。

上に書いたドートリーは、三組目のゲストとして登場した。その前は、「Just A Girl」 を唄ったグエン・ステファニー率いるNo Doubt。そして今夜最初のゲストパフォーマンスを行ったのが、なんとポーラ・アブドゥル。ヘッドセットマイクを装着して、男性バックダンサーたちと絡みながらステージ狭しと踊りまくる。途中、スタンドに設置されたヴォーカルマイクに近づいたところでハウリングが起きなかったのは、おそらくスタンドのマイクスイッチを入れてなかったから。これは演出だろう。しかしあの無機質な感じと一部の乱れも無い音程は、いかにもヴォーカルトラックをAutoTuneで後処理した感じ。99.99パーセントは口パクだと思う。そんなポーラのパフォーマンス後の言葉がこうだ。

「ステージで歌っている自分がいちばん好きなの」

唄ってねえだろ!と突っ込まずにいられない私だった。

シンギングコンペティションの番組審査員がシンギングパフォーマンスで口パクを演じるという異常事態に仰天しながら、こういうのがショービズ界では半ば日常なんだろうなあと思えなくもない今日この頃。そんな中で、ここ日本で最近音楽ファンを揺るがせた衝撃が、忌野清志郎さんの訃報。享年58歳。
彼が亡くなったのは約一ヶ月前の5月2日。私にとっては、ジョン・レノンの死と並ぶか、それ以上の衝撃だった。不幸にもファンに撃たれてしまった30代後半での若すぎる死だったジョンの時と比べて、清志郎の病死はいわば天寿のまっとう。最後の最後まで自分のポリシーを微塵も曲げずに、やりたい事をやり通しながら天国への階段を登って行った清志郎は、文字通り天逝したのだと思っている。
それでもジョンの死と同じかそれ以上の衝撃というのには、理由がある。私の心の中に、清志郎が深く入り込んでいたからだ。
当ブログの過去記事「サイモン・コーウェルの必要性」の中でも少し触れたが、私には「闇の時代」があった。どういうふうに闇だったかは、闇すぎるので今回もここでは書きません。15の頃からちょくちょく顔を覗かせていた闇が、18歳あたりから本格化して真っ暗闇に突入。24歳くらいまで続いた。
その闇の中を照らし出した一筋の光が、RCサクセションと忌野清志郎だった。当時の私は、ノイジーだったりアバンギャルドだったり、およそポップスとは掛け離れた音楽ばかり聴いていた。楽しむための音楽ではなかった。ほとばしる若さで無駄に鋭くなっていく感性を満たすために、勝手にいろんな方向へと導かれていった。
そんな中で出会ったRCサクセションは、私にとってはいわゆる普通の音楽ではなかった。今まで聴いた事のなかった重く痛々しい清志郎の歌声が、毛羽立った私の心をほぐしてくれた。一切の無駄を全てそぎ落とした歌詞も好きだった。清志朗のヴォーカルは複雑すぎる響きと繊細すぎるニュアンスを持っていた。それがこのシンプルすぎる言葉を発音する時に、無限の深遠なる世界を創り出した。
アルバム「初期のRCサクセション」では、70年代初期では全く考えられないような批評的で覚醒した言葉を吐きまくっていた。そんなイデオロギッシュなところも、更に私を虜にした。反社会的で過激で辛辣で、どこまでも真摯なアーティストだった。
メロディー音楽に対してほとんど不感症だった当時の私にとって、RCというのは、声と言葉と音響だった。メロディーがいいと思った事は、一度も無かった。だから私の中では、清志朗はポップスとは最も遠い位置にいたアーティストだった。
だから、清志郎の訃報をこのブログで取り上げることに躊躇があった。商業ポップスど真ん中なアメリカン・アイドルとは、どう考えてもつながらなかった。
しかし、オッサン2号さんの書き込みを見て、アメリカン・アイドル視聴者の中に清志朗のファンが居た事に驚きを感じた。でもよく考えてみると、アーティストへの思いや捕らえ方は、人それぞれ違う。私の清志朗への思いは、むしろ特殊なものなのかもしれない。
だから、ロックウィークの今週に、取りあげることに決めた。

清志郎に傾倒していたのは、私がメロディー不感症になっていた闇の時代。だから、もう二十年以上もの長い間、清志郎を追いかけていない。タイマーズは馴染みのレコード店で掛かっていて、すげえ事始めたなあ、と心が騒いだ。「パパの歌」はテレビで聴いた。HISはレンタルで借りた。何年か前に若手ミュージシャンによるトリビュートコンサートをCSでちらり見した。
要するに、私はもう現役の清志郎ファンではない。そんな私が清志郎の訃報を聞いて、あまりの喪失感の大きさに衝撃を受けた。最も感受性の強かった若い時期に、清志朗から受けた影響が私の心の深い奥底にまで達していたという事だ。
RCサクセションの曲を聴いたのも本当に久しぶりだ。YouTubeで昔よく聴いていた曲たちと再会した。そして、新しい発見があった。ポップスとしてのRCサクセションだ。
昔、私が大のお気に入りだった曲に、「まぼろし」というのがある。1981年リリースのアルバム「BLUE」に入っていた曲だ。壮絶な歌詞とこれ以上無いくらい悲痛で力強いヴォーカルが大好きだった。今聴いていても、泣いてしまう。しかしこの曲はそれだけではなかった。今、やっとわかった。実は、メロディーが美しいのだ。
バンドも最高だ。曲の進行と共に曲想が生き物のように変化していく。清志朗のヴォーカルと掛け合うようにギターやサックスがむせび泣く。



このアルバムに収録される5年前に演奏された、同じ曲のライブヴァージョンもある。これはもう、日本ロック史上に残る名演といっていいだろう。ほとばしる感情をそのままヴォーカルに注ぎきってしまう清志朗が凄すぎる。特に後半が壮絶の極み。エネルギーみなぎる声と楽器が泣きまくり、やがてどんどんカオスになっていく展開も最高。映像がやたらに粗いのが、よけいに生々しい。



同じく「BLUE」収録の「多摩蘭坂」は、今聴いてみると普通にいい曲だった。1981年のRCサクセション武道館ライブから。



次は1976年リリースの不朽の名作アルバム「シングル・マン」から一曲。一般には「スローバラード」が圧倒的に有名だが、他にも隠れた名曲ぞろい。「夜の散歩をしないかね」では、シニカルで批評的な顔をこの曲では引っ込めて、ジャジーなバラードという側面が際立った。



同じ曲を、1976年井上陽水の前座としてツアーを回っていた時の演奏から。



ここまでバラードが続いたので、ここでアップテンポをピックアップ。1980年伝説の久保講堂ライブから、「ブン・ブン・ブン」。RC流ポップテイスト溢れるキャッチーなナンバーだ。



しかし、やっぱりこの久保講堂ライブは本当に伝説だ。奇跡のように凄い。日本は愚か、世界ロック史に残る奇跡の名演の目白押し。ということで、このライブ後半残りの曲を全部貼り付けてしまう。RCサクセションがどんだけ凄かったか、まだ知らない人たちは絶対に必見です。

「スローバラード」


「雨上がりの夜空に」


「キモちE」



今回は、懸案だった清志郎追悼特集が実現できて、満足。だから、日本版アメリカン・アイドルでDJ KAORIがドートリー新曲PV紹介中の棒読み原稿の中に出てきた単語「ボー・バイス」を「リーバイス」のイントネーションで読み上げてしまったことなんか、触れてあげない。

しっかり触れてるよ!

と突っ込む貴方の気配りに支えられながら終わるっていうのも、なかなか乙なものではないだろうか。

そして最後に

忌野清志郎さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。

tsサイモン

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posted by tsサイモン at 13:59| Comment(8) | TrackBack(0) | 番組レビュー シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月31日

シーズン8 #35 「Week 17 4 finalists」

ステージ天井近くの両サイドに、American Idolと書かれた巨大なバルーン上のオブジェがそれぞれ吊るされている。本番前に、その片方である向かって左上のやつが外れかかってしまった。そのせいでステージにガラスが飛び散り、本番前のリハーサルができなくなってしまった。
ということで、各コンテスタンツがぶっつけで挑む今回のテーマは「ロック」。コーチはなんと、あのガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュだ。80s後半〜90s初頭に君臨した”最後の不良バンド”のギタリストが登場。優しすぎる大御所とはひと味違うピリッとしたコーチングが期待できそうだ。

アダム・ランバート・・・・「Whole Lotta Love」レッドツェッペリンを選曲。 スラッシュのアドバイス「高域でのアドリブを控えよ」「低域を生かせ」を見事に消化。エンディングだけに本当にワンポイントで超絶高音フェイクを持ってきた。それが絶妙のさじ加減だった。ややもすると曲芸チックに聴こえてしまうアダムの超絶技巧に、音楽的に整合性を持たせる術をスラッシュは伝授したわけだ。さすがは一時代を築いた偉大なロックバンドのメインマンだ。
いつも見せるミュージカル仕込みのステージアクションも、今日は抑えた。唄に集中して、完璧なロックヴォーカリストぶり。シーズン5のクリス・ドートリーさえ霞みそうな出来だった。
コンペティションの最初の方で「アダムの声はエッジがやたらに強くてキンキンしすぎるので、普通の声ならかき消されそうな轟音バックが望ましい」と書いたが、ついに待ち望んだ日がやって来た。間違いなくアダムの過去最高パフォーマンス。トップバッターにして、勝負を決定づける先頭バッター場外ホームラン。
アリソン・イレヒタ・・・・「Cry Baby」ジャニス・ジョプリンを選曲。 力みすぎた。そのせいで発声に狂いが生じた。初めての大音量バックとぶっつけ本番で、勝手がつかめず声を張りあげすぎてしまったのだろうか。経験の少ない若いアリソンには、特に応えたに違いない。

ここで、今回初お目見えするコンテスタンツ同士のデュエット(デュオ)。前シーズンまではTOP5ウィークからひとり2曲ずつ唄っていたのだが、今シーズンからは無くなった。その代わりなのだろうか、TOP4ウィークで二人ずつ組んでハモることになったようだ。
ライアンは「投票とは関係ない」と言っていたが、実際にはこのアトラクションでの出来が投票をしっかり左右するはず。現にサイモンが、番組最後に行われるアダム&アリソンのパフォーマンス終了後のコメントで、「アダムがアリソンを救った」と発言。ということで、ソロパフォーマンス同様にシビアな取り組みが求められる。
ひとり2曲ずつ唄うが、全8曲ではなく6曲しか演奏されない。そのぶん時間が節約できる。「視聴率低下→放送時間枠縮小→時間が足りない」の経緯を辿って考え出された苦肉の策なのかもしれない。
まずは一組目の男性デュオが登場だ。

クリス&ダニー・・・・「Renegade」スティックスを選曲。意外にもクリスの声が嵌っていたので驚いた。珍しく音程がフラットしてしまう箇所があったが、カーラの言うように自分の声がモニターできなくて音程が取れなくなってしまったのかもしれない。あるいは力んで音程が下がったのだろうか。そしてぶっつけの影響も大きかっただろう。
後半でクリスがファルセットでハモった部分も素晴らしかった。結構器用なシンガーだ。
サイモンはダニーの方がよかったと言っていたが、私の評価は逆。ダニーの声はエッジが柔らかすぎてこういうサウンドには全くマッチしない。一方のクリスの声は、ソフトなエッジにもかかわらず輪郭が全然ぼやけない。こういう轟音バックでも声がかすれずにはっきりと聴こえる。そんな不思議な張りを持った声。天賦のものだ。

クリス・アレン・・・・「Come Together」ビートルズを選曲。直前にダニーとデュオをやったのが、いいリハーサルとなったのだろう。クリス流ロックを十二分に魅せた。柔らかい声なのに大音量バックにも不思議に馴染んでしまうのが、本当に驚きだ。そんな予想外さにすっかりノックアウトされ、ただただ楽しめてしまった。もう、細かい事はどうでもいい。今日のクリスは最高だ。
ダニー・ゴーキー・・・・「Dream On」エアロスミスを選曲。前シーズンでマイケル・ジョーンズが果敢に挑んで撃沈した難曲に挑戦してしまった。そして、歴史は繰り返された。しかもより壮絶に。ダニーの散りっぷりが凄まじかった。80sの新日本プロレスでハンセンのウェスタンラリアートに豪快に吹っ飛ばされる木村健吾みたいだった。
曲の前半部分では時折声がシャープした。やり慣れないことに挑戦している不安さが現れたのだろうか?
そしてサビに入ってからはヴォイストーンをチェンジした。しかしいつもの白人ソウル系シャウトではこの曲調と轟音バックに全く馴染まない。超絶に浮きまくった声では、もう何をやっても無駄。
そして最後のスーパーど素人シャウト。そう、サイモンの言うようにシャウトというよりは、ただの絶叫だった。
不得手なジャンルへの挑戦だけに、ぶっつけ本番がよけいに応えたに違いない。せめて本番前リハーサルが行えれば、もう少し聴ける内容になったのではないかと思う。
とにかく、ある意味伝説となるであろうパフォーマンスをやってしまった。ダニー・・・・ああ、ダニーボーイ・・・・

そして二組目のスペシャルデュエット登場だ。
アダム&アリソン・・・・「Slow Ride」フォガットを選曲。この二人、声の成分に似ているところがあるのかもしれない。マイクが切り替わった時に、一瞬どっちが唄ってるのかわからなくなってしまった。
そしてこのデュエットだけに関して言えば、アリソンがアダムに優っていた。微妙にシャープ気味に唄うことが多かったアダムに対して、アリソンは音程に少しのぶれも無く、タイミングも完璧。声自身の持つ魅力もアリソンが数段上だった。シャープでタイトでパワフルでキャッチーな申し分のないステージといえた。
アリソンにとっては、本番ソロパフォーマンスがリハーサル代わりとなってしまった感じだろう。アダムと一緒の(いちおう)余興扱いということで、リラックスして唄えたのも大きかったに違いない。

今回はぶっつけ本番が明暗を分けてしまった。この突然のハプニングに対応できるか出来ないかが、パフォーマンス内容を大きく左右した。
アダムは得意のジャンルを余裕でぶっちぎった。クリスはデュオをリハーサル代わりにして、本番ソロをバッチリ決めることが出来た。パフォーマンスの出来がイマイチだったアリソンは、デュエットで印象点を稼いだ。ダニーは・・・・壮絶に散った。
ということで、今回の脱落者はダニーと予想する。

さて、日本版アメリカン・アイドルのゲストは、前にresults show本編ゲストでも登場したフロー・ライダー。そしてこのフロー・ライダーは現在来日中のようで、なんとDJ KAORIが突撃インタビュー。え、英語で?
果たして、DJ KAORIは本当に英語で質問してしまった。しかも極オニ短いセンテンスで。KAORIが短く質問してゲストが答える、またKAORIが短く質問してゲストが答える、の繰り返しだった。こうしてついにフロー・ライダーとの英語による会話キャッチボールを見る事は出来なかった。謎のニューヨーカーは、依然神秘のベールに包まれていた。
しかし、DJ KAORIのチャレンジ精神を大いに評価したい。まさに今日のダニーのように、困難な課題に勇敢に立ち向かった。よくやった、DJ KAORI!今日の貴方は輝いていた!
そして惚れ直しました。胸のあたりに。

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posted by tsサイモン at 12:35| Comment(7) | TrackBack(0) | 番組レビュー シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月30日

シーズン8 #34 「Week 16 results 5 > 4」

results show恒例のグループパフォーマンスで始り、「I Don't Mean A Thing」「I Got Rhythme」のスタンダードナンバー2曲が唄われた。そのあとに、今シーズン本選開催中にコンテスタンツの宿舎となっているハリウッドチックな豪邸でのひとコマ。仲間の誕生日を祝おうと、広いダイニングルームでケーキかなんか焼いてるうちに、焼きあがる前のベチャベチャな生地を投げ合うパイ投げ合戦が勃発。油脂系の食材でベッタリ染まった壁キッチン床。あちらのコメディー映画ではよく見る光景だが、外人はこんなこと本当にやってるのか?掃除がめちゃくちゃ大変そうなんだけど。と思ったら、クリーニング業者から請求された清掃代の内訳が60万円て・・・・いくらなんでもボッタクリじゃないのか?
しかしパーティーで和むシーンだとか、ダニーをネタにした物真似に興じるシーンとか、今回のパイ投げとか、今シーズンはコンテスタンツ同士の仲の良さを示すエピソードが多い。ひとつ屋根の下に暮らしているせいなのか?・・・・ということは、そのうちに小雪が病気で死んでしまうのか?

何の話だ!と突っ込みながら梅雨空に向かって雨雲の馬鹿野郎!と叫ぶ今日も熱い貴方ですか?

さて、この時期のresults showではお馴染みのシーンが今年も展開する。四人のコンテスタンツを二人ずつ別々のグループに分けて、その後に優勝候補筆頭と目される1名に「君はどっちに属すると思う?」と選ばせる場面。要するに「君はどっちがボトム2だと思う?」と問いかけているのだ。ダニー&アリソン組とクリス&マット組。さあアダム君、どっちがどっち?いちおうマットがいるから、クリス&マットがボトムズか?
という私の予想をマットは裏切らず、ダニー&アリソン組に並んだ。

そんな正直すぎるアダムに罰が当たった。

過去このシーンでは、シーズン6メリンダもシーズン7アーチュレッタも両グループのどちらにも並ばずに、真ん中に座り込んだ。どっちがボトムズかなんて、そんな意地悪な質問には答えてあげないよ!ってな感じだ。
しかし今シーズンはアダムがダニー&アリソンの隣に並んだ。「勝ち組はこっち」というのがアダムの判断だった。こうして二年越しの罠についに掛かってしまった哀れなアダムを、司会進行の鬼ライアンが手ぐすね引いて待ち構えていた。「アダム、君はこっち」とクリス&マットのところに連れて行ってしまう。そして、予想通りこっちがボトムズ。アダムがボトム3入りを告げられてしまう。
しかし、なにせ5人しかいない。ボトム3といっても、得票数が第3位でもボトム3入りしてしまう。優勝候補のアダムは、きっと得票数3位に違いない。
と思ったら、最初に抜け出したのがクリスだった。確かにクリスも人気あるからなあ・・・・しかしアダムがまさかのボトム2入り!
最後、マットとふたり並んでどっちが脱落か宣告されるシーンでは、さすがのアダムもびびったに違いない。あの超絶バカテクを繰り出しての結果がボトム争いなんだから。
審査員たちが言っていたとおり、今シーズンのTOP5はレベルが高い。というか、今回脱落してしまったマットを除いたTOP4が高いレベルで拮抗している。アダム、アリソン、ダニーは三人とも技術的にすごくしっかりしている。それに裏声の音程の不安定さで一歩劣るクリスは、声質の素晴らしさと感情表現で他よりも抜きん出ている。
誰が落ちるかわからない今シーズン。いよいよ目が離せない。

この結果発表の間にあいだに挟まれたゲストパフォーマンスは三組。一人目はナタリー・コールが登場。「Somethung's Gotta Give」を唄った。
彼女の偉大なる父親であり、黒人の白人社会での地位を高めたとさえ言われる伝説のジャズシンガー、ナット・キング・コールの暖かく気品溢れる歌声は文字通りワンアンドオンリーだった。その父を15歳の時に肺ガンで亡くしてしまったナタリーだったが、1990年代初めに父のカバーソングアルバム大ヒットを期に、父の路線を引き継ぐ形になった。今日もそんな内容のパフォーマンス。
しかし私にとってのナタリーのイメージは、ちょうど「全米TOP40」を聴き始めた頃にナタリーが放ったデビュー曲であり大ヒット曲だった「This Will Be」。
ということで、古いビデオを探してみたら、あったあった。1978年のTV番組から。



この頃から異常に上手いね。ジャズに根ざした発声に支えられた柔らかく気品高い歌声が父の血を引いている。90年代のスタンダード路線転向は、成すべくして成されたんだなあ。

その次に登場したのが、シーズン5の覇者テーラー・ヒックス。最新アルバム「The Distance」から「Seven Miles Breake Down」 を唄った。メジャーど真ん中なポジションから少し離れて、ブロードウェイの舞台に立つ傍ら自分の好きな音楽を追及している感じ。彼くらいの知名度があればじゅうぶん食っていけるだろうし、ある意味ミュージシャンとして理想的な生活を手に入れたのだと思う。ステージも、やりたいことやっていて実に楽しそうだった。
コンテスタンツへのアドバイスとして「まず選曲、それと、どう見せるかだ」と語っていたテイラー。彼のショーマンシップについては今まで再三取り上げてきたので、ここで改めて頁を費やすことはやめるが、彼の衝撃の”変な動き”お披露目シーンだけを貼り付けておこう。(ちょっと画質は悪いが)サビから加わるテイラーの動きに注目。



そして三組目ゲストとして「Blame It! 」を唄ったのが、今回のゲスト・コーチでもあったジェイミー・フォックス。この男はさすが大スター、言う事にそつが無い。というか、さんま大先生もびっくりの超絶お調子者。ライアンに今シーズンTOP5の印象を聞かれた時に、ジェイミーはこう答えたのだ。

「5人すべてが10年にひとりの逸材だ」

5人すべてが10年にひとりの逸材ということは、この5人が50年ぶりにアメリカ音楽界に現れた逸材ということだ。1959年から数えて50年ぶりということは、この5人がエルヴィス・プレスリー以来初めて現れた才能ということなのか?ステーヴィー・ワンダーは?ダイアナ・ロスは?ティナは?ジェイムス・テイラーは?スプリングスティーンは?マドンナは?
あまりに馬鹿馬鹿しいのでいいかげんやめておこう。(笑) ジェイミー・フォックス、壮大すぎるよ。

最後に流れたマットの回想ビデオでの彼のコメントが切なかった。
「ピアノバーでは目を閉じて演奏してた。こうなる自分を想像しながら」
下積みミュージシャンの心情をやたらリアルに語っていて、泣けた。本当によかったなあマット。このチャンスに稼ぎまくれよ!ピアノ弾き語りは最高だった。

今夜の日本版アメリカン・アイドルは、特になし。KAORIチョイスに登場のエリック・サイレも、特に興味が沸かないんでパス。
ということで、KAORIはチョイス、私はちょりす!

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posted by tsサイモン at 10:37| Comment(4) | TrackBack(0) | 番組レビュー シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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